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レポート

【スキルアップを目指す!】雪山訓練in谷川岳

【スキルアップを目指す!】雪山訓練in谷川岳

2023年02月25日(土) ~ 02月26日(日) 1泊2日、ゼロからのステップアップ! 雪山登山講習の第2弾として、谷川岳で雪洞泊とテント泊の講習を実施しました。
今回の参加者は雪洞泊6名およびテント泊2名。担当ガイド2名で実施しました。

【担当ガイド】
・小暮洋一
・桜井 進

2月25日、朝9時に谷川ロープウェイベースプラザに集合しました。ロープウェイで天神平まで上がり、天神尾根での講習を予定していましたが、生憎の強風でロープウェイは終日運休。予定を変更して西黒尾根で訓練をする事にしました。

西黒尾根へは登山指導センターの裏手からアプローチします。入山前に登山指導センター前の案内図で谷川岳遭難防止条例の説明と本日登るルートを確認しました。

急登で名高い西黒尾根に向かいます。踏み跡があったので辿ることにしましたが、尾根の下部からすでに急登で皆汗だくです。さらにテント装備など荷物が重いため、踏み抜きにも苦労しました。しかし、これも雪山訓練のひとつ。アイゼン歩行の基本を身につけながら、確実にステップを踏み、ようやく目的地に到着です。

雪洞作りとテント設営

さて、いよいよ雪洞作りの講習です。雪洞作りにはスコップの他に状況に応じてスノーソーを使用しますが、今回はスコップだけを使用した雪洞の掘りかたのレクチャーしました。先ずはスコップの持ちかたから説明。次に掘り方のポイントを実践しながらレクチャーします。足を曲げ腰を落とし、ストライクゾーンで作業するのがポイントです。

掘り出した雪はシート(ツェルト)に乗せて運び出すのが効率的です。雪洞内部で作業する人と、雪を運び出す人と、作業を分担して行います。

全員で協力して作業し、雪洞がようやく完成しました。

予想していたより雪が少なかったため、天井が低くなってしまいましたが、6名がじゅうぶん寝られるスペースを確保することが出来ました。

テント設営は、風の向きを考え、雪崩れの危険を回避できる場所を選定し、まずしっかり整地。万全の設営が完了です。

ガイドは緊急事態に備え大型のテントを持ち込みました。
天候はますます悪くなり、時折視界がなくなるような吹雪で外に出るのも大変でした。が、雪洞とテント泊の訓練としてはかえってよかったのかもしれません。皆さん、良い経験になったと思います。

翌日2月26日は、天候が良ければ西黒尾根を登り森林限界を越えた所まで行きたいと思っておりましたが、強風は止みそうもなかったので、安全を第一に、下山することにしました。

撤収時には設営した雪洞を壊します。そのままだと登山者がやスキーヤーが落ちる危険があるためです。

吹き溜まりは一晩で腰まで埋まる深さまで雪が積もりました。

下山はあっという間でしたしたが、深雪に足を取られたり、シリセードをしたり、短い時間でしたが楽しむことが出来ました。
ロープウェイはこの日も全面運休。他のパーティーも早々に下山する中、我々も西黒尾根をあとにしました。

今回は強風悪天の影響で短縮された訓練となりましたが、雪洞作り、テント設営に全員が積極的に参加し、悪天候の中で一晩を無事過ごすことも出来た密度の濃い二日間となりました。

※事務局より
ダンプリングでは年間を通して訓練イベントを企画しています。スキルに合わせたイベントを実施しますので、訓練内容などお気軽にお問い合わせください。また、グループでの訓練もお引き受けしています。リクエスト等は、お手数でがお問い合わせフォームからお願いいたします。