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レポート

【プライベートガイドツアー】雲ノ平と赤牛岳 読売新道を行く その2 読売新道編

【プライベートガイドツアー】雲ノ平と赤牛岳 読売新道を行く その2 読売新道編

2025年9月5日(金)~9月8日(月)の3泊4日の日程で、北アルプスの雲ノ平から赤牛岳・読売新道を歩いてきました。このイベントはお客様のリクエストによるプライベートツアーです。折立から雲ノ平を経由して水晶岳、赤牛岳、そして読売新道を歩き黒部ダムに至る3泊4日のロングトレックです。

このレポートはその後半にあたる、水晶小屋からゴールの黒部ダムまでのレポートです。

【コース】
1日目:折立…太郎兵衛平…薬師沢小屋【泊】
2日目:薬師沢小屋…雲ノ平…祖母岳…祖父岳…岩苔乗越…水晶小屋【泊】
3日目:水晶小屋…水晶岳…赤牛岳…読売新道…奥黒部ヒュッテ【泊】
4日目:奥黒部ヒュッテ…平ノ渡場…ロッジくろよん…黒部ダム…扇沢

※1日目、2日目は【プライベートガイドツアー】雲ノ平と赤牛岳 読売新道を行く その1 雲ノ平編をご参照ください。

【担当ガイド】
・須永栄信

3日目:水晶小屋から赤牛岳 読売新道を行く

水晶岳

3日目は強い風が吹く寒い朝になりました。朝食後、水晶岳からこの山行の2つ目の目的である赤牛岳を目指します。

水晶岳

水晶小屋から約40分で水晶岳に到着です。強い風とガスに包まれた山頂は誰一人いませんでした。我々も、早々に山頂を離れ、赤牛岳に向かうことにしました。

読売新道

水晶岳から赤牛岳に向かう途中に温泉沢の頭があります。ここから西側に下れば高天原温泉に下りることが出来ます。

読売新道

強い風で雲の動きが激しく、雲の切れ間から高天原温泉方面が見えました。

読売新道

稜線を覆っていた雲は次第に風の飛ばされ、青空とともに読売新道のルートが見えるようになって来ました。赤牛岳はもうすぐです。

読売新道

水晶小屋を出発して約3時間で赤牛岳に到着しました。赤牛岳は標高2,864メートルの山で、日本二百名山にも選定されています。 赤茶けた山肌と、牛が寝そべっているような山容が山名の由来だそうです。

読売新道

今回の山行の目的の一つを達成しました。ヤッター!

読売新道

この山行の最後のミッションである読売新道を歩いて黒部ダムに向かいます。読売新道は、読売新聞社が1961年から5年の歳月をかけて開通させた登山道で、奥黒部ヒュッテから赤牛岳山頂までを結び、その標高差は1,400メートルあります。奥黒部ヒュッテからさらに黒部湖に沿って黒部ダムまで続くロングトレイルは、健脚向きのトレッキングルートと言えます。

読売新道

歩き始めて4時間を過ぎるころには、風も収まってきました。右手を見ると、燕岳から大天井岳に至る表銀座の稜線が良く見えるようになりました。

読売新道

しだいに黒部湖が大きく見えるようになってきました。が、まだまだ先は長い!

読売新道

読売新道は、基本は尾根伝いの道です。注意をしていればルートをロストするリスクは少ないでしょう。ただ、鎖場や岩場の通過は注意が必要ですし、奥黒部ヒュッテからの登りとなるとかなりタフなルートとなります。

読売新道

さすがに北アルプスの最深部、と思わせるトレッキングを味わえます。

読売新道

水晶小屋を出発して約9時間(昨日も9時間!)、奥黒部ヒュッテに到着しました。読売新道無事通過、お疲れ様でした。

読売新道

奥尾黒部ヒュッテにはお風呂があります!ありがたくお風呂を使わせていただき、美味しい夕食をいただきました。明日最終日は、黒部湖のトレッキングです。

4日目:奥黒部ヒュッテから黒部ダムへ

読売新道

奥黒部ヒュッテで朝食をいただき、6時半に出発しました。まずは、黒部湖を船で対岸まで渡る「平ノ渡場(たいらのわたしば) 」に向かいます。平ノ渡場までのルートは黒部川沿いに約2時間の歩程で、アップダウンの激しいハシゴが多数あります。

読売新道

黒部川の上流方面。奥に赤牛岳方面が見えます。

読売新道

黒部川は次第に広くなります。黒部湖の尻尾といった感じでしょうか。もうすぐ船着き場です。

読売新道

予想していたより早く雨が降り出しました。黒部湖側に向けて斜面は崩れているとことが多く、長いハシゴをかけてメンテナンスするのはほんとうにご苦労されているのだろうと感じます。それだけに、足を滑らせないように慎重に渡ります。

読売新道

平ノ渡場に到着です。思ったより早く到着しましたので、小一時間停滞です。

読売新道

停滞中、雨足が強くなったのでツェルトで雨をしのぎました。

読売新道

待つこと1時間、対岸の平ノ小屋の渡場から船がやってきました。

読売新道

ライフジャケットを使て約5分の乗船です。雨は降ったり止んだりを繰り返しています。

読売新道

黒部湖の左岸を黒部湖沿いに約3時間半の歩程で、ロッジくろよんを目指します。

読売新道

黒部湖沿いのルートは黒部湖から比較的高い場所を歩きます。ブナの原生林など、黒部の自然を満喫しながら歩くことが出来ます。

読売新道

山道脇には多くのキノコを見ることが出来ました。

読売新道

スズメバチの巣でしょうか。今は空き家のようでした。

読売新道

広い河原に出ました。対岸は針の木岳から赤沢岳への稜線です。ロッジくろよんはもうすぐです(といってもあと1時間!)。

読売新道

ロッジくろよんが見えました。やっぱりまだ遠い!

読売新道

ようやくロッジくろよんに到着しました。奥黒部ヒュッテをスタートして8時間半かかりました。ここで大休止。このあとは整備された道を歩いてゴールの黒部ダムです。

読売新道

黒部ダムに到着しました。4日目も要した時間は9時間。

読売新道

ダムの上から歩いてきた黒部湖の奥を見れば、はるか湖の先に水晶岳・赤牛岳の稜線を垣間見ることが出来ました。4日間、本当によく歩きました。お疲れ様でした。

【プライベートガイドツアー】雲ノ平と赤牛岳 読売新道を行く その1 雲ノ平編をご参照ください。

※事務局より
ダンプリングでは、お客様のご要望に応じたプライベート山行を受け付けています。人数はお一人様からご相談に応じます。お問い合わせは、お問い合わせフォームからお願いいたします。皆さまのご利用をお待ち申し上げます。