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レポート

黒部源流域縦走 双六岳・三俣蓮華岳・鷲羽岳

黒部源流域縦走 双六岳・三俣蓮華岳・鷲羽岳

2025年8月15日(金)~17日(日)の2泊3日の日程で黒部源流域の縦走してきました。登る山は双六岳・三俣蓮華岳・鷲羽岳の3山で、時間と足に余裕があれば黒部川源流の碑を見に行く予定です。3日間を通して安定した天候に恵まれ、北アルプス最深部の素晴らしい景色の中を歩くことが出来ました。

【コース】
1日目:新穂高温泉…わさび平…秩父沢出合…鏡平…弓折乗越…双六小屋【泊】
2日目:双六小屋…双六岳…三俣蓮華岳…三俣山荘…鷲羽岳…黒部川源流…三俣山荘…巻道ルート…双六小屋【泊】
3日目:双六小屋…弓折乗越…鏡平…秩父沢出合…わさび平…新穂高温泉

【担当ガイド】
・須永栄信
・大山和樹

1日目

黒部源流域縦走

8月15日(金)朝6時に新穂高温泉登山指導センター前に集合。双六小屋を目指して出発します。天気も良く、雨の心配はなさそうです。

黒部源流域縦走

林道を1時間ほど歩けば、最初の休憩地点となるわさび平小屋に到着です。帰りにはスイカを食べよう、そうめんを食べよう、などとあれこれ考えながら水分補給。

黒部源流域縦走

双六小屋へは、左俣林道からおもに小池新道を登ってアクセスします。途中の秩父沢出合は数日前まで土砂により橋が流されて通行止めでしたが、新しく橋を架けていただき、急流を渡ることが出来ました。本当にありがたいことで、感謝です。

黒部源流域縦走

出発して4時間ほどで鏡平に到着しました。小屋の手前の鏡池に寄ってみます。天気は良いのですが、雲が多く、槍の穂先は湖面には映りませんでした。でも、気分は上々!

黒部源流域縦走

鏡平小屋で、お約束のかき氷を食べて休息です。これからまたひと登りしなくてはなりません。

黒部源流域縦走

鏡平からは、弓折乗越まで1時間ほどかけて登ります。弓折乗越は、弓折岳・笠ヶ岳と双六岳方面との分岐点です。標高は2,500メートルを超えてきますので、夏の高山植物の種類が増えてきました。

黒部源流域縦走

弓折乗越から稜線のアップダウンを高山植物を調べながら1時間ほど歩くと、双六岳の麓に双六岳のキャンプ場と双六小屋が見えて来ました。スタートしてから7時間半が過ぎていました。

黒部源流域縦走

夕食までは小屋の前でビールを飲んで過ごしました。明日は、10時間の縦走です。しっかり食べて早めに就寝です。

2日目

黒部源流域縦走

2日目、いよいよ縦走本番の朝です。朝陽が一瞬垣間見えましたが、黒部源流域一帯は厚いガスに包まれています。

黒部源流域縦走

朝食後、準備も早めにできたので、5時半過ぎに小屋を出発して双六岳を目指しました。ガスの流れは速く、ときおり日差しがあるものの依然として視界は開けません。残念ながら「天空の滑走路」の先にある槍ヶ岳を見ることが出来ません。

黒部源流域縦走

出発して1時間足らずで双六岳山頂に到着です。周囲は真っ白ですが、まず本日1座目のピークをゲット!・・・天空の滑走路が見えたらいうことないのですが…こういう日もあるのが登山ですね^^;。

黒部源流域縦走

次は、双六岳から三俣蓮華岳を目指します。三俣蓮華岳は双六岳と同じ稜線上にあり、1時間ほどの行程になります。

黒部源流域縦走

三俣蓮華岳に到着です。陽の光があるものの、ガスで何も見えません。

黒部源流域縦走

と思っていたら、突然ガスが切れ、雲ノ平方面から視界が開けてきました!

黒部源流域縦走

次第に黒部源流域の雲が退き、素晴らしい景色が眼下に広がっていきました。

黒部源流域縦走

あれが三俣山荘、あれが黒部川源流、などと、これから行く先々の場所を確認しました。展望が開けるとやはり気分もあがりますね。

黒部源流域縦走

三俣蓮華岳の山頂でひとしきり展望を楽しんだあとは、鷲羽岳に登るべく、まず三俣山荘を目指します。

黒部源流域縦走

三俣蓮華岳麓の巻道分岐から下ると、テント場の先に三俣山荘、そしてその先に鷲羽岳が迫ってきます。

黒部源流域縦走

三俣山荘で休憩をとったのち、鷲羽岳に登ります。山頂へは尾根の急登を1時間半ほど登っていきます。振り返ると、先ほどまでいた三俣蓮華岳が背後に聳えています。北アルプス最深部らしい、素晴らしい景色です。

黒部源流域縦走

登る途中に、鷲羽池が見えます。その向こうは湯俣岳、その先に北鎌尾根を伸ばす槍ヶ岳がありますが、穂先は雲で見えたり隠れたりの繰り返しでした。

黒部源流域縦走

急登を登り詰め、10時過ぎに鷲羽岳に到着です。目標の3座目のピークを踏むことが出来ました。ここに登ると、黒岳をはじめ裏銀座の山々を見渡すことが出来ます。出発して4時間余り。行動食を食べながら長めの休憩をとりました。

黒部源流域縦走

この後は、黒部川源流の碑を見に行きます。黒部川源流は、三俣山荘に戻って、そこから往復することにしました。

黒部源流域縦走

三俣山荘から30分ほど下ると、黒部川源流の碑(黒部川水源地標)がぽつんと建ってします。その先にある川が黒部川の源流になります。源流は祖父岳、雲ノ平、高天原をを通り、黒部湖へつながっていきいます。

黒部源流域縦走

黒部川源流の碑から三俣山荘に戻り昼食をとりました。時間にリードタイムが出来たおかげで、帰りの行程は時間の余裕が若干ありましたが、歩いてきた稜線には登らず、巻道コースを選択して小屋に戻ることにしました。トータルで約10時間、充実した縦走が出来たと思います。

3日目

黒部源流域縦走

最終日の朝も厚いガスが双六岳を隠していたので、朝一番で天空の滑走路を見るプランをあきらめ、帰路に着きました。復路は、登ってきた道のトレースです。帰りには、鏡池の逆さ槍を見ることも出来ました。

黒部源流域縦走

鏡平から小池新道を下り、奥丸山登山口に出れば、あとは林道歩きです。下りてきた秩父沢方面をバックに記念撮影です。みなさん、おつかれ様でした。

黒部源流域縦走

最後に、わさび平でご褒美のスイカのツーショット。3日間本当によく歩きました。

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ダンプリングでは、リクエスト山行を受け付けています。ご希望の山域がございましたらお気軽にご相談ください。ご相談は、お問い合わせよりお願いいたします。