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レポート

日本三大雪渓 針ノ木雪渓と針ノ木岳

日本三大雪渓 針ノ木雪渓と針ノ木岳

2025年7月11日(金)~12日(土)の1泊2日で針の木岳に登ってきました。今回の目的は、日本三大雪渓のひとつである針の木雪渓の登りと針の木岳登山です。お隣の蓮華岳にも登りたい気持ちもありましたがぐっと我慢しました。おかげで、余裕あるスケジュールで雪渓の登りと360度の大展望を楽しむことが出来ました。

【コース】
1日目:大町前泊…扇沢…大沢小屋…針の木小屋【泊】
2日目:針の木小屋…針の木岳…針の木小屋…大沢小屋…扇沢

【担当ガイド】
・須永栄信

1日目

竹のや旅館

7月10日(木)の夜に土砂降りの東京を出発して、大町にあるゲストハウスに泊まり、翌11日(金)早朝に扇沢に向かいます。扇沢の駐車場は混雑するため、早めに到着したいのと、睡眠不足の状態で雪渓を登るのは避けたいという理由で、いったん大町で前泊することにしました。

針の木雪渓と針の木岳

予想通り、扇沢の無料駐車場はほぼ満車でしたが、運よく駐めることが出来ました。準備をして、室堂に行く人たちを横目に見ながら針の木岳登山口に向かいます。山は雲で覆われていますが、雨の心配はなさそうです。

針の木雪渓と針の木岳

林道を歩きと渡渉を繰り返し、約1時間半ほどで大沢小屋に到着。大沢小屋は休業中ですので軒下で休みました。

針の木雪渓と針の木岳

大沢小屋から少し登ると、針の木雪渓の末端に出ます。ここでアイゼンを装着します。軽アイゼンやチェーンスパイクで登られる方もいるようですが、前爪のあるアイゼンが安全で楽に登れます。

針の木雪渓と針の木岳

日差しは強いですが、雪渓の上はやはり涼しく感じます。周囲を見回して落石に注意しながら、黙々と登ります。

針の木雪渓と針の木岳

のどのあたりの雪渓はいったん切れるので、アイゼンを外しガレ場を登ります。

針の木雪渓と針の木岳

後半の雪渓は急登になります。まだ雪は多く、雪渓は小屋まで続いています。雪渓の終点に小屋が立ててくれたビールののぼり旗を目印に登ります。

針の木雪渓と針の木岳

3時間余りの雪渓登りで、ようやく針の木小屋に到着しました。まだ正午前でしたが、針の木岳も蓮華岳も雲に覆われていたので、予定通り初日はゆっくり過ごすことにしました。

針の木雪渓と針の木岳

針の木小屋は1930年に登山家で歌人でもある百瀬慎太郎氏によって建てられた小屋です。「山を想えば人恋し、人を想えば山恋し」の詩は有名ですね。

針の木雪渓と針の木岳

小屋の夕食は大変美味しくいただくことが出来ました。

針の木雪渓と針の木岳

夕食のあと、夕陽に映える山々の風景を楽しみました。雲が消え、夕陽に輝く山々がきれいでした。槍ヶ岳、野口五郎岳、水晶岳、赤牛岳などが並びます。

針の木雪渓と針の木岳

針の木雪渓の向こうには爺が岳、鹿島槍ヶ岳が見えてきました。明日はいい天気になりそうです。

2日目

針の木雪渓と針の木岳

予想通り、雲一つない晴天となりました。朝食を5時半に済ませ、6時に小屋を出発して針の木岳に向かいました。ルートには若干の雪渓がありましたが、ピッケルでステップを作るなどして通過しました。

針の木雪渓と針の木岳

1時間ほどの登りで針の木岳山頂に到着です。山頂は360度の大展望です。

針の木雪渓と針の木岳

山頂の奥に進むと、眼下に黒部湖、その向こうに立山連峰、奥大日岳が望めます。

針の木雪渓と針の木岳

立山から北に目を転じると剱岳。

針の木雪渓と針の木岳

スバリ岳、鳴沢岳の稜線の向こうには爺が岳、鹿島槍ヶ岳、五竜岳と続きます。

針の木雪渓と針の木岳

七倉ダムから烏帽子岳、野口五郎岳に続く裏銀座の稜線と水晶岳、鷲羽岳、薬師岳などの黒部源流域の山々が…勢ぞろい!という感じですね。

針の木雪渓と針の木岳

針の木岳山頂で大展望を楽しんだあと、雲が上がってくる前に下山です。下山は登ってきた針の木雪渓を戻ります。土曜日ということもって登ってくる方が多く、雪渓にステップがしっかりついているので楽に下りることが出来ました。

カイザーのジビエ料理

下山後は麓の温泉で汗を流し、大町にあるジビエのレストランでランチをして帰路につきました。2日間ともに天候に恵まれ、充実した登山となりました。

※事務局より
ダンプリングではリクエスト山行もお引き受けいたします。ご希望の山域がございましたらお気軽にご相談ください。気心の知れたお友達同士だけのグループ山行をダンプリングのガイディングでお楽しみください。