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レポート

ニリンソウと蝶が岳登山

ニリンソウと蝶が岳登山

2025年5月17(土)~18日(日)の1泊2日の日程で上高地から蝶が岳に登ってきました。このイベントは、この時期に一斉に咲くニリンソウを鑑賞して、残雪をまとう穂高岳連峰のパノラマを楽しむのが目的です。移動日にあたる初日はあいにくの雨でしたが、二日目は予報通り晴天となり、期待通りの登山を楽しむことが出来ました。

【コース】
1日目:上高地…明神…徳沢ロッヂ【泊】
2日目:徳沢ロッヂ…横尾…蝶が岳ヒュッテ…蝶が岳…長塀山…徳沢…徳沢ロッヂ…上高地

【担当ガイド】
・須永栄信

蝶が岳とニリンソウ

17日(土)、バスターミナルにある食堂で昼食を済ませ、徳沢に向けて上高地を出発。この日は時々強い雨も降るあいにくの天気で、梓川も濁流となっていました。強い雨が降ると林道の土砂崩れが心配になります。

蝶が岳とニリンソウ

明神を過ぎるころには、風はあるものの雨足は少し弱まってきました。周囲は次第にニリンソウの群生となります。ほとんどのニリンソウは花をすぼませ、雨に耐えているようでした。

蝶が岳とニリンソウ

出発してから2時間足らずで徳沢に到着。宿泊先の徳沢ロッヂにチェックインしました。徳沢ロッヂの乾燥室はファンヒーターでしたので、雨に濡れた装備をすぐに乾かすことが出来ました。夕食は、岩魚の甘露煮のほか、信州そばやビーフシチューなど盛りだくさんで、大変美味しくいただくことが出来ました。明日は4時出発ですので、早めに就寝です。

蝶が岳とニリンソウ

2日目の日曜日、朝4時過ぎに徳沢を出発しました。横尾への林道は落石や土砂崩れがあり、う回路が作られています。道路の保守整備に関係しているみなさんのご苦労を考えると、ほんとうにありがたく思います。横尾に到着する頃には明るくなっていました。ここで休憩して朝食をとります。空にはまだ雲が多いですが、流れが速く、時おり青空が見えてきました。

蝶が岳とニリンソウ

徳沢ロッヂが用意してくれたお弁当です。ちまきのお弁当がとてもおいしかったです。お茶も行動食も付いていて、嬉しくなります。もち米は消化が遅いですが、糖質・カロリーが高く登山には向いていると思います。ありがたい。

蝶が岳とニリンソウ

朝食を終えて、5時半、蝶が岳に入ります。横尾ルートは距離が短い分、急登です。雪が出てくるまでは夏道を登っていきます。

蝶が岳とニリンソウ

槍見台を過ぎるころから登山道に雪が付き始め、標高2,000メートル付近からは雪山の急登が始まります。滑らぬように一歩一歩確実に登っていきます。

蝶が岳とニリンソウ

標高を上げていくと、朝陽が差し込むようになってきました。振り返ると、樹々のあいだから穂高連峰がのぞきます。

蝶が岳とニリンソウ

急登を終え、樹林帯を抜けると、青空が広がります。穂高連峰には雲がかかっていますが、素晴らしい景色です。

蝶が岳とニリンソウ

樹林帯からハイマツ帯に入る場所でアイゼンをはずします。ここから約30分の稜線歩きで蝶が岳ヒュッテです。

蝶が岳登山

明神岳、穂高連峰から槍ヶ岳へ連なる山々を眺めながらの稜線歩きはこの登山のハイライトです。風は強かったですが、昨日の雨を考えれば、なんのそのです。

蝶が岳とニリンソウ

蝶が岳ヒュッテの自炊室をお借りして簡単な食事をとったあと、蝶が岳山頂に登り、他の登山者さんにお願いして記念撮影をしました。

蝶が岳とニリンソウ

下山開始です。下山ルートは長塀(ながかべ)尾根ルートです。このルートは長いですが、ダイレクトに徳沢に下りられるので便利です。

蝶が岳とニリンソウ

しばらくはアイゼンを装着しての下山となります。積雪期の長塀尾根はルートがわかりづらく、ルート上の目印と地図をしっかりと確認しながら下りる必要があります。写真は妖精の池。最近では池がしっかりと露出しています。

蝶が岳とニリンソウ

長塀山に到着です。ここからまた長い尾根下りです。雪を踏み抜かぬよう、足を置く場所を選びながらの下山です。それでも何度か雪を踏み抜きました。

蝶が岳とニリンソウ

下山開始から3時間弱で徳沢に到着、無事下山することができました。徳沢に下りればニリンソウのお花畑が広がり、春の中に舞い戻った感じです。

蝶が岳とニリンソウ

徳沢キャンプ場でのんびり休憩をしたあと、徳沢ロッヂにデポしていた荷物を受け取り、支配人にお世話になったお礼を申し上げ、上高地への帰路に着きました。徳沢ロッヂは、お風呂もあるし、お部屋は快適。食事も美味しく、大満足でした。

蝶が岳とニリンソウ

復路のニリンソウはみなお日様に顔を向けています。まだ二輪揃っていない株が多いようですが、この時期のニリンソウが一番の見頃と、徳沢ロッヂの支配人に教えてもらいました。観光客で賑わう上高地から沢渡に戻り、温泉で疲れを癒して、帰路につきました。

※事務局より
ダンプリングでは少人数でのグループイベントもお引き受けいたします。気心の知れたお友達同士だけのグループ山行をダンプリングのガイディングでお楽しみください。ご希望の山域がございましたらお気軽にご相談ください。