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レポート

伊藤新道(復活した古道を歩く)

伊藤新道(復活した古道を歩く)

2024年10月12日(土)から14日(月)の2泊3日の日程で復活した古道「伊藤新道」を歩いてきました。伊藤新道は、三俣山荘と湯俣温泉をつなぐ登山道です。かつて、三俣山荘の主人であった伊藤正一氏が三俣山荘への最短ルートを築くべく開拓されたのがこの道でした。その後、利用者数が極端に減少したことで廃道同然となり、幻の古道と言われるようになりましたが、近年、その伊藤新道を復活させるプロジェクトが、現在の三俣山荘のオーナーである伊藤圭氏を中心に立ち上がり、伊藤新道は復活しました。静かな森と川をつなぐバリエーションルートは渡渉技術が必要ですが、展望台に上がれば、硫黄尾根越しに見える北鎌尾根、槍ヶ岳が圧巻の姿で出迎えてくれます。

【コース】
1日目:信濃大町(タクシー)…七倉(高瀬ダムまで) 12:00高瀬ダム…湯俣山荘【泊】
2日目:湯俣山荘…伊藤新道(沢)…赤沢出会…伊藤新道(尾根)…三俣山荘【泊】
3日目:三俣山荘…三又蓮華岳…双六岳…双六小屋…鏡平山荘…わさび平小屋…新穂高温泉…(路線バス)…平湯…(路線バス)…松本

【担当ガイド】
・小暮洋一

1日目

高瀬ダム

信濃大町からジャンボタクシーで行きます。七倉ー高瀬ダム間は東京電力の管理でジャンボタクシーでも乗客乗車人4名に数制限されているため、今回は5名のパーティーだったので七倉で1台増車し2台に分乗して高瀬ダムに向かいました。

高瀬隧道

スタートはこの高瀬隧道(トンネル)から。約1キロあります。

高瀬ダムから歩く

トンネルは照明が付けられていていました(昨年は真っ暗)。

湯俣山荘へ

湯俣山荘にチェックイン後に晴嵐荘の温泉に行きました。 高瀬川を渡るのにはこのジップラインに乗ります。

湯俣山荘の食事

湯俣山荘の夕食は美味しいかった(熟成ポークステーキは食後のデザート付き)。

2日目

湯俣山荘の食事

朝食はお粥をいただきました。体が温まります。

湯俣山荘

いよいよ伊藤新道に出発です。出発前に山荘前で記念写真!

伊藤新道と墳湯丘

歩き始めてほどなくすると噴湯丘に到着します。噴湯丘を間近に見るには川を渡渉しなければなりません。

伊藤新道墳湯丘

ということで、渡渉して墳湯丘で記念撮影!

伊藤新道とつり橋

墳湯丘から右岸を歩き、伊藤新道第一吊り橋を渡り、左岸にあるガンダム岩に向かいます。

伊藤新道とガンダム岩

ガンダム岩は鉄杭のステップが付けられているので簡単に通過できます。以前は登るか、水流に逆らって岩の左をへつって回り込むかの2択で困難な場所でした。

伊藤新道と渡渉

渡渉は15回以上しました。水量が割合と多かったので、ロープを出したりスクラムを組んで渡ったり、みなさん回数を重ねる程に安定して渡れるようになってきました。

伊藤新道

湯俣川は温泉成分を含む乳白色を帯びた明るいブルーの沢で「湯俣ブルー」と呼ばれています。

赤木沢出合いで沢歩きは終わり、ここで靴を履き替えます。沢の中では寒くて震えることもありましたが、日当たりは暖かかく、ほっと一息です。

伊藤新道

第一庭園がある尾根に上がるまでは急登です。

伊藤新道から見る槍ヶ岳

振り返ると槍ヶ岳!西側に雪が積もっているようです(初雪?!)。

鷲羽岳

鷲羽岳への縦走路に出ました。伊藤新道の終点(分岐点)となります。

三俣山荘

三俣山荘に到着です。みなさんよく歩きました!今日は三俣山荘に宿泊です。

3日目

黒部源流域

最終日は夜明け前に三俣山荘を出発しました。三又蓮華岳に向かう途中に日の出を迎えました。モルゲンロートの中を歩きます。

双六岳

三俣蓮華岳から双六岳に向かいました。天空の滑走路で記念撮影。

小池新道

双六小屋で休憩後、鏡平山荘、小池新道、わさび平小屋を経由して新穂高温泉までくだり、下山となりました。3日間好天に恵まれ、充実した山行を満喫することができました。

※事務局より
ダンプリングでは少人数でのグループ登山もお引き受けいたします。ご希望の山域がございましたらお気軽にご相談ください。