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レポート

高峰を目指そう!

本年度より東京都山岳連盟の新企画としてハイマウンテンスクールが8月から10月に3回実施されました。
一通り山登りを経験されてもっと高いレベルの山域や難しいコースに挑戦してみたいという要望の方を対象としたスクールで、講師はダンプリングに所属する都岳連認定ガイドによるものでした。

【担当ガイド】
・小暮洋一

北岳・間ノ岳縦走

1回目は8月19日〜21日に日本第2、第3の高峰である北岳と間ノ岳を縦走するコースでした。
このコースは難しい岩稜帯はありませんが長い行動時間と高度障害を克服して「日本一の標高3,000mの縦走路」を踏破するという課題があります。

1日目は広河原から白根御池小屋まで登り、2日目は草スベリから肩の小屋経由で北岳、間ノ岳ピストンの予定でしたが残念ながら天気が悪く北岳のピークを往復で肩の小屋に泊まりました。間ノ岳までは行かれませんでしたが天候悪化の兆候をしっかりと読み取り、北岳のピークを踏むことが出来ました。

岩と雪の殿堂

2回目は9月23日〜25日に「岩と雪の殿堂」と称される剱岳に別山尾根より向かいました。
1日目は雨の中、室堂から剣山荘までの入山でした。台風接近の影響もありずぶぬれの中、山小屋に辿り着きましたが明日の剱岳の登頂は難しいと諦めムードでした。翌朝は天気が奇跡的な回復を見せて出発することが出来ました。天候の影響か登山者も少なく危険個所もスムーズに通過することが出来ました。

岩稜帯の鎖が途切れる箇所では素早いフィックスの設置やカニのタテバイ、ヨコバイでは要所にガイドを配置して講習生のフォローをしました。
念願の剱岳の頂上に立てた皆さんの喜ぶ顔は1人1人が輝いて見えました。

奥穂高岳

3回目は10月14日〜16日に間ノ岳と並んで日本第3の高峰である奥穂高岳を目指しました。
今回は初日より好天に恵まれて上高地から横尾までは時間と労力の余裕がありのんびりと歩くことが出来ました。

2日目は紅葉で染まる涸沢からザイテングラードを辿り、穂高岳山荘に荷物をデポして奥穂高岳のピストンになりました。奥穂までは梯子と鎖が連続して高度感も満点の登りですが、特にロープも使用せず3,190mの頂に立つことが出来ました。雲の間から姿を現したジャンダルムの怪峰を見て来季の誓いを立てた講習生もいたようです。