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レポート

残雪の槍ヶ岳

残雪の槍ヶ岳

夏には賑わいを見せる槍ヶ岳も開山直後の5月は、まだ静寂の雪山です。 2023年5月12日(金)〜 14日(日)の2泊3日の日程で、残雪期登山のスキルアップを目的に槍ヶ岳を目指しました。参加者は女性4名・男性3名・ガイド2名の計9名です。天候は崩れる予想でしたが、登頂は可能と判断し、実施することとしました。

【コースタイム】
■1日目
上高地12:00〜13:15明神池13:20〜14:20徳沢14:30〜15:30横尾山荘
■2日目
横尾山荘6:45〜8:15槍沢ロッジ〜大曲〜13:30槍ヶ岳山荘〜14:30槍ヶ岳山頂14:40〜15:20槍ヶ岳山荘
■3日目
槍ヶ岳山荘6:45〜14:00上高地

【担当ガイド】
・小暮洋一
・桜井 進

5月12日

ゴールデンウィーク明けの週末、しかも天気は日曜日にかけて崩れ気味の予報でもあり、上高地はいつもより静かでした。今日の行程は横尾まで。まだ天気も良く、時間にも余裕があるので、バスターミナルで、装備チェックなどゆっくりと準備をしました。

河童橋から梓川の右岸沿いのルートで、岳沢湿原を通り明神池の穂高神社奥宮に詣で、明神橋を渡り徳沢までの左岸コースを歩きました。徳沢までの登山道脇のお花畑はスプリングエフェメラルの代表格ニリンソウが見ごろでした。

スタートして2時間ほどで徳沢に到着。徳沢ではソフトクリームが定番です。普段なら下山の疲れたからだにほどよいのですが、帰りの雨模様を予想してか、女性陣はしっかり食べてました。

徳沢から横尾までは工事による通行止と迂回路の設定とがあり、仮設の橋で右岸に廻り河原の中の車道を横尾まで歩きました。この工事は、上高地「安全と再生」プロジェクトの一環で、安全を確保しつつ、川をより自然な姿に戻していこうというものです。

横尾に到着。この日は、横尾山荘に宿泊です。連休後の金曜日ということもあり、横尾山荘は貸切状態でした。

5月13日

2日目のスタートです。天候はまずまず。朝食をとって、6時45分に出発しました。

槍見河原~二俣~槍沢ロッジと夏道を進み、ババ平を過ぎるあたりから雪渓があらわれてきます。今年はデブリも少なく歩きやすい印象でした。

槍沢に入り、指定された雪上のルートを軽快に登っていきます。最後の急坂は、槍ヶ岳山荘が見えてからが長く感じられますが、夏道と違い直登なので疲れますが、時間はそれほどかかりません。

13時半に槍ヶ岳山荘に着きましたが、このころから天候が下り坂、風雪が強くなり始めました。いったん、天候の変化を見ることにしましたが、風が少し落ち着くのを待って、山頂に向かいました。

全員空身で、登頂だけを目標に、慎重に岩場を登っていきます。さすがにほかの登山者はなく、皆焦らずしっかりと登ることが出来ました。

14時半、みなさんの熱意のおかげで、全員無事に登頂を果たすことが出来ました。登りよりも慎重に槍の穂先から下山、槍ヶ岳山荘で乾杯をして、残雪期の槍ヶ岳登頂をみんなで祝いました。

5月14日

最終日は、朝食後、槍ヶ岳山荘を6時45分に出発、登ってきたルートを引き返します。上高地には14時に到着。今まで雪の上にいたとは思えぬような、春の上高地に舞い戻ったような気分になりました。参加の皆さん、お疲れ様でした。

※事務局より
ダンプリングではグループイベントもお引き受けいたします。気心の知れたお友達同士だけのグループ山行をダンプリングのガイディングでお楽しみください。ご希望の山域がございましたらお気軽にご相談ください。