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レポート

鋸岳 山梨百名山・四天王に挑戦

鋸岳 山梨百名山・四天王に挑戦

2025年6月21日(土)〜22日(日)、甲斐駒ヶ岳〜鋸岳の縦走に行ってきました。北沢峠から入り、日本百名山の甲斐駒ヶ岳を経由して、山梨百名山の四天王のひとつである鋸岳を目指し、角兵衛沢出合に下りる、タフな縦走コースです。梅雨の真っただ中の山行とは思えぬほどの好天に恵まれ、充実した2日間の縦走を楽しむことが出来ました。

【コース】
・1日目:行動時間:7時間
 戸台パーク…北沢峠…双児山…駒津峰…六方石…甲斐駒ヶ岳…六合石室【泊】
・2日目:行動時間:14時間
 六合石室…三ツ頭…中ノ川乗越…第二高点…大ギャップ…第一高点…鋸岳…角兵衛沢のコル…大岩下ノ岩小屋…角兵衛沢出合…白岩堰堤…戸台パーク

【担当ガイド】
・小暮洋一 他1名

鋸岳

戸台パークに早朝に集合し、バスで北沢峠に向かいます。毎度のことですが、バス待ちの大行列ができています。我々は最後尾に並びましたが、予定時間より30分早く乗ることが出来ました。

鋸岳

バスに揺られ、1時間足らずで北沢峠に到着です。記念写真を撮って、まずは甲斐駒が岳に向けて出発です。

鋸岳

出発して二時間弱で双児山に到着です。素晴らしい青空で気分は上々!

鋸岳

駒津峰を過ぎ、巨大な六方石からは巻道を使わずに直登ルートを登りました。

鋸岳

花崗岩のザレ場は足を取られやすく、落石を起こさないように注意しながら登ります。

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北沢峠を出発して約4時間で東駒ヶ岳に到着です。長野県側(特に甲斐駒ヶ岳と木曽駒ヶ岳に挟まれる伊那谷周辺)では、甲斐駒ヶ岳を東駒ヶ岳と呼びます。というわけで長野県側から登った証しとして、東駒ヶ岳の道標をバックに記念撮影。ちなみに西駒ヶ岳は木曽駒ヶ岳のこと、らしいです。

鋸岳

ついでながら「甲斐駒ヶ岳」でも記念撮影。甲斐駒ヶ岳は全国に18座ある「駒ヶ岳」のなかの最高峰!

鋸岳

日本百名山を満喫したあとは、いよいよ山梨百名山の四天王・鋸岳への挑戦です。ここからはいわゆる破線ルートですので、足元にさらに注意をはらって歩きます。

鋸岳

進むべき稜線が鋸岳の遥か山頂まで続いています。まず、宿泊地である六合目小屋を目指しました。約1時間ほどの稜線歩きですが、途中の鎖場には注意が必要でした。

鋸岳

宿泊地の六合目小屋に到着です。六合石室は床と土間が半々で、床に10人は手狭に感じます。到着後荷物を整理し寝場所の確保をします。今回は先着者が1名居られたので、5名が床に、ガイドは土間に寝ました。水場は小屋の近くにあり、それぞれが補給に行きました。豊富な水量で冷たく美味しい水でした。

鋸岳

翌22日(日)、5時に出発しました。全員ハーネスを着用です。踏み跡はいくつかありますが基本は稜線通しで歩きます。

鋸岳

崖淵の際どい箇所を登ります。三ツ頭までは樹林帯のトラバースで少し道を外してしまいましたが、修正して登山道に戻りました。けものみちもあるので注意が必要でした。

鋸岳

三ツ頭からはしばらく樹林帯を進み、崩壊地の脇を抜け、滑落に注意しながらの急坂を下り、中ノ川乗越に至ります。写真は中ノ川乗越手前の熊ノ穴沢の頭で、ガレガレのルンゼの右岸を登り左のピークに巻き上がります。

鋸岳

中ノ川乗越から第二高点に到着です。

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第二高点から左手に大ギャップへ下る踏み跡を辿りましたが、ガレ場での落石回避のため、左岸を懸垂して降りました。

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懸垂のあとも樹林帯をさらに下ります。大ギャップの底のガレ場を横断して鹿窓のルンゼに取り付きます。

鋸岳

鹿窓のルンゼ下部には残置ロープが一本垂れてましたが、自分達のロープを使って登りました。

鋸岳

鹿窓のルンゼ上部は鎖があります。安全確認のためガイド1名が先行して登りそのあとを全員が続きます。ここのルンゼは狭く、落石を起こすと直撃するので、お互いの間隔を空けずに注意し合って登りました。

鋸岳

ようやく鹿窓に到着です。皆さん一枚ずつ写真に収めます。

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鹿窓を過ぎると小ギャップがあります(鎖はあります)。下りの鎖は使わず降りることが出来ました。ただし、登りは3級程度の岩場なので、安全のためロープ確保をしました。

鋸岳

鎖場を抜け鋸岳山頂への最後の登りです。風が抜けて気持ちがよかった!

鋸岳

登頂おめでとうございます!鋸岳山頂に到着です。皆さん満足されていい顔です(^^)/。山頂には他の登山者さんもいました(ほとんどが釜無川からのピストンのようです)。

鋸岳

さあ、下山です。いよいよ角兵衛沢のガレ場で長い下りの始まりです。気持ち良い稜線とテクニカルなギャップを乗り越えた満足感を吹き飛ばしてしまうようなキビシイ下りを皆さんに経験してもらいます^_^;。

鋸岳

角兵衛沢の長い下りを終え、角兵衛沢出合に到着です。戸台川の対岸を歩くので渡渉をしましたが、雪解け水は痛さを感じる冷たさです。この時点でスタートして10時間半、疲れた足もアイシング効果で復活を期待しましたが・・・。

鋸岳

渡渉のあとの2時間半の河原歩きに加え、さらに約40分林道を歩き、2日目は出発してからトータルで約14時間を歩いたことになります。戸台パークに戻ったときには皆さんヘトヘトでした^_^;。でも、初日の日本百名山と二日目のタフなバリエーションルートは、大変充実した山行体験だったと思います。参加された皆さん、たいへんお疲れ様でした。

※事務局より
ダンプリングではリクエスト登山を受け付けています。気心の知れたお友達同士だけのグループ山行をダンプリングのガイディングでお楽しみください。ご希望の山域がございましたらお気軽にご相談ください。