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レポート

厳冬期の木曽駒ヶ岳講習登山

厳冬期の木曽駒ヶ岳講習登山

すっかり雪山になった厳冬期の木曽駒ヶ岳に登ってきました。雪の木曽駒ヶ岳登山は雪山登山の基礎的な技術を習得するのに最適です。木曽駒ヶ岳にはロープウェイがあり、2,600メートルに簡単にアプローチできますので、夏・秋の登山シーズンには、3,000メートル級の山に登れる山として多くの登山者が訪れますが、冬山の場合は決して初心者向けの山ではありません。強風・低温による行動不能による低体温症、雪崩などの気象リスクなど、あらゆるリスクを想定した登山計画と装備、行動が必要になります。

【コース】
千畳敷ホテル…千畳敷カール…乗越浄土…中岳…木曽駒ヶ岳山頂…中岳…乗越浄土…千畳敷カール…千畳敷ホテル

【担当ガイド】
・須永栄信

木曽駒ヶ岳

天候は晴れ時々曇り、気温は-15度前後。一日を通して概ね安定していることを確認し、千畳敷をスタートします。各自の装備をお互いに確認し、これから縦断する千畳敷カールの雪の状態を観察します。

木曽駒ヶ岳

この日も登山者が多く、トレースをたどって登ります。カール内は雪崩のリスクがありますので、休憩せずに安全な場所まで登ります。

木曽駒ヶ岳

雪崩の多いエリアを通過して、トレースから外れて、安全を確保しながらいったん休憩します。乗越浄土まであと少し。ここからさらに急登になるので、ピッケルとアイゼンをしっかり使って登ります。

木曽駒ヶ岳

乗越浄土に到着です。この日は風も弱く、10m/sはなかったようです。それでも稜線上に風が吹くのは、木曽駒ヶ岳のお約束です。この先はバラクラバ、ハードシェルのフードをかぶります。

木曽駒ヶ岳

宝剣岳が美しく聳えています。

木曽駒ヶ岳

太陽が昇るにつれて、雲の動きが活発になってきます。下山は雲の中かもしれません。

木曽駒ヶ岳

中岳からは、固く締まった雪と岩の上を歩きます。アイゼン歩行が千畳敷の登りと違ってきます。

木曽駒ヶ岳

木曾駒ヶ岳山頂が見えてきました。北西の風が吹き抜けていきます。

木曽駒ヶ岳

木曽駒ヶ岳山頂に到着です。晴れてはいるものの雲が多く、周りの山々は見渡せませんが、木曽山脈の最高峰(2,956メートル)に立てた喜びは格別です。

木曽駒ヶ岳

山頂の西側にある木曽駒ヶ岳神社は雪に埋まっています。エビのしっぽが風の強さを物語っています。

木曽駒ヶ岳

下山は昇ってきたルートを引き返します。乗越浄土から八丁坂を下るときが一番神経を使います。雪のコンディションは湿雪でステップを切れるようでしたので、先頭のトレースをしっかりと踏みながら慎重に下山しました。

木曽駒ヶ岳

下山後は、温泉で疲れをとり、ソースカツ丼をいただきました。雪の木曽駒ヶ岳は、歩程こそ短いものの、充実した雪山登山を経験できる、素晴らしい山であることを再認識することが出来た山行となりました。

※事務局より
ダンプリングでは、雪山講習会をお引き受けします。ご希望の講習テーマがございましたら、お気軽にお申し付けください。