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レポート

大キレット 北穂高~槍ヶ岳縦走

大キレット 北穂高~槍ヶ岳縦走

2024年9月9日(月)~12日(木)の3泊4日の日程で北穂高から槍ヶ岳を縦走しました。このイベントは、北穂高岳から、北アルプス屈指の難路である大キレットを越えて槍ヶ岳を目指す縦走登山です。大キレットは三大キレット(ほかに不帰キレット、八峰キレット)の中で最も距離があり、コースタイムで7時間を要する難ルートです。核心部は北穂高小屋からスタートしてすぐの飛騨泣きから長谷川ピークに至る区間です。次々と続く岩稜帯を慎重に越え、南岳(標高3,032m)、中岳(標高3,084m)、大喰岳(標高3,101m)を踏破し、槍ヶ岳山荘に到達します。下山は槍沢経由で上高地を目指します。

【コース】
1日目:上高地…横尾山荘【泊】
2日目:横尾山荘…唐沢…北穂高岳…北穂高小屋【泊】
3日目:北穂高小屋…大キレット…南岳…大喰岳…槍ヶ岳山荘【泊】
4日目:槍ヶ岳山荘…槍沢…横尾…上高地

【担当ガイド】
・小暮洋一

北アルプス イワツメクサ

初日は上高地から横尾までのトレッキングです。横尾山荘に宿泊し、翌日早朝に涸沢に向けて出発しました。二日目は北穂高小屋までです。涸沢ではまだイワツメクサなどの高山植物がみられました。今年の温かさを物語っているようです。

北穂高岳南陵ルート

北穂高岳へは南陵ルートを登ります。スラブのある長いハシゴや鎖場をゆっくりと登ります。

北アルプス

登り始めはガスの中でしたが、時折ガスが急に切れ、まわりの山々がいきなり眼下に広がり感動です。

大キレット

涸沢小屋から3時間あまりで北穂南峰に到達しましたが、南峰山頂はパスして北峰に向かいました。

北穂高岳

北穂高岳山頂(北峰)に到着です。ここからは360度の展望があるのですが、今日はおあずけです。明日の晴天を期待して北穂高小屋に宿泊です。

槍ヶ岳

3日目の朝、いよいよ本番の縦走です。日の出と共に北穂高小屋を出発しました。朝のうちは雲が下がり、槍ヶ岳までの縦走路が眼下に見渡せます。槍ヶ岳はすぐそばにあるように見えますが、ここから、長谷川ピーク、大キレット、南岳、中岳、大喰岳を通過しなければなりません。

北アルプス大キレット

スタートして少し下ると、この縦走の核心部が始まります。まず最初の難関の飛騨泣きを下ります。まだ陽が当たっていないためか岩が濡れていたので滑らないように注意して下りました。

北アルプス大キレット

A沢のコルまで下りです。浮石に注意しながら、確実に歩みを進めます。

北アルプス大キレット

A沢のコルから大キレットの難所の登りになります。飛騨側の壁をゆっくりと登ります。この先のナイフリッジを長野側に乗越します。マークに従って注意深く足の置き場所を決めていきます。

北アルプス大キレット長谷川ピーク

長谷川ピークに到着です。長谷川ピークの名称は、滑落して救助された学生の名前に由来しているようです。記念写真を撮りましたが、片手は離せませんね!

南岳

長谷川ピークを過ぎると大キレットの難所は通過したことになりますが、まだ気を抜くことは出来ません。特に飛騨側(滝谷側)は絶壁ですので、足元は要注意です。最低コルから登りきると南岳に到着です。やっと難所を抜けた思いで「ヤッター!」と記念撮影です。

大キレット

南岳から槍ヶ岳まではザレ場が多い稜線帯の縦走となります。中岳、大喰岳を通過して、三時間半程度で槍ヶ岳山荘に到着し、大キレット縦走をコンプリートしました。ガスは昇ってきましたが、風もなく大キレット縦走には良いコンディションだったと思います。槍ヶ岳山荘では、乾杯で緊張をほぐし、翌日槍沢経由で上高地までの帰路につきました。

※事務局より
ダンプリングでは少人数でのグループ登山もお引き受けいたします。ご希望の山域がございましたらお気軽にご相談ください。