妙義山系星穴岳
2023年11月25日(土)、妙義山系の星穴岳(ホシアナダケ)に登ってきました。星穴岳は中之嶽神社の背後に聳え立つ中之岳、西岳のさらに西に続く稜線上にある標高1,073メートルの岩峰群です。星穴岳の名前の由来は、射抜き穴と結び穴という山腹に空いた2つの大きな穴からのようです。伝説によれば、その昔、百合若大臣という武将が放った矢が貫いた穴を射抜き穴といい、それを見ていた男が、持っていたおむすびを投げたところ、できた穴が結び穴といわれているそうです。
今回のルートは、中之嶽神社からスタートして、一般道としては立ち入り禁止になっている西岳から星穴岳の稜線を渡り、ふたたび中之嶽神社に戻るバリエーションルートの周回コースです。表妙義縦走ルート中でも難度は高く気の抜けない行程でしたが、天候にも恵まれ、素晴らしい景色を堪能しながらの充実した山行となりました。
【コースタイム】
中之嶽神社09:00~石門09:30~西岳10:30~鷹主稜のコル12:10~星穴岳12:30~結び穴13:10~射抜き穴13:50~中之嶽神社15:00
【担当ガイド】
・小暮洋一
・須永栄信
今日のメンバーはガイド2名を含め総勢7名です。電車組は高崎駅に8時前に集合してガイドの車でピックアップ。車組は直接中之嶽神社の駐車場へ。8時半に全員集合して早速準備開始です。まずハーネスやビレイ器具などのギアを確認してから各自装着。準備体操をしてからだをほぐしながらガイドのオリエンテーションに耳を傾けました。目の前にこれから登る西岳・星穴岳が聳えます。予想された寒気もそれほどではなく、また風もなく、上々のコンディションです。
西岳からいったん懸垂下降を使ってコルまで下りました。振り返ると西岳、その先に星穴岳を見ることが出来ます。進んでいくと岩のトラバースに到着。ここでもフィックスロープを張って安全を確保しながら慎重に進みました。
いよいよ本日のハイライトである空中懸垂です。空中懸垂は星穴岳山頂から少し戻った場所に下降点があります。ここから約20~30メートル下の射抜き穴まで下ります。下りはじめは岩壁づたいですが途中からまったくの空中になります。
下山の最後に結び穴に立ち寄りました。結び穴の大きさは縦横それぞれ10メートルは超えているでしょうか。とても大きな穴です。伝説によれば、おむすびを投げつけてできた穴とか。これほど大きな穴が山腹にあるというのが驚きでした。