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レポート

ジャンダルム(西穂高岳〜奥穂高岳)

ジャンダルム(西穂高岳〜奥穂高岳)

穂高連峰のなかでも西穂高と奥穂高岳の間は、難易度の高い上級者ルートとして知られ、象徴的な岩峰・ジャンダルムをはじめとする難所がいくつも待ち構えています。そんな穂高の核心部を2泊3日で挑みました。

【担当ガイド】
・小暮洋一

7月25日 上高地から西穂山荘へ

西穂高岳登山道登山口

■初日コースタイム
上高地11:30ー西穂山荘14:30着

新穂高第2ロープウェイがメンテナンスで休業しているため、上高地からの登山です。上高地から西穂山荘への西穂高岳登山道(中尾根)は、なかなかの急坂もある登りがいのあるルートです。それでも新穂高までのアクセス時間を考えると、ロープウェイを使っても到着時間は大差なく、慣らし歩きにもなるのでかえってよかったかと思います。写真は西穂高岳登山道登山口。

西穂山荘に到着

田代池から、約4時間の登りで、初日の宿泊地である西穂山荘に到着です。こちらでしっかり休んで、明日本番の長丁場に備えます。

各自まったりとした時間を過ごしました

山荘到着後は夕食まで、植物観察したり翌日に備え昼寝をしたり各自まったりとした時間を過ごしました。夕食後は翌朝3時出発のため即就眠。

7月26日 西穂山荘から奥穂高山荘へ

いよいよ、北アルプスの難関ルート、西穂高岳~奥穂高岳縦走のスタートです。穂高岳山荘までの約10時間。長い縦走の始まりです。

■2日目コースタイム
西穂山荘3:00―丸山(2,450m)―西穂独標4:10―ピラミッドp4:45―西穂高岳(2,909m)5:40/6:00―赤岩岳7:30―間ノ岳8:00―天狗岳9:00―天狗のコル9:45/10:00―コブ尾根の頭11:10―ジャンダルム(3,163m)11:30/12:00―ロバの耳13:00―馬の背13:45―奥穂高岳(3,190m)14:15/14:30―穂高岳山荘15:00到着

ジャンダルムに向けていざ出発

深夜に降った雨で草木が濡れているので、雨具の下だけ着けていざ出発。深夜歩くのは皆さん慣れていないのでゆっくり歩きます。

西穂独標を下る

標高を上げ、西穂独標を下る頃にはからだも温まってきました。空も明るくなりはじめ、スカイラインが見えてくると自然と笑顔がほころびます。天候もまずまずのようです。

タヌキ岩

タヌキ岩も今年も健在!北アルプスもたびたび地震に見舞われますが、西穂のシンボルは元気に立っていました。

西穂高岳に向けて歩みを進めていきます

ピラミッドピーク、チャンピオンピークと西穂高岳に向けて歩みを進めていきます。

西穂高岳山頂に到着

西穂山荘を出発して約3時間、まず、西穂高岳山頂に到着です。天候も快晴で、上々のスタートが切れました。ここで少し休憩を取りました。

奥穂高岳まではバリエーションルート

西穂高岳まではいわゆる一般ルートとなっていますが、ここから奥穂高岳まではバリエーションルート。この縦走の核心となる区間が始まります。ここから全員にハーネスを装着してもらいました。

赤岩岳、間ノ岳に向けて歩き出します

まず、赤岩岳、間ノ岳に向けて歩き出します。皆さんの緊張が伝わりますね。

急峻な間ノ岳の下り

急峻な間ノ岳の下りを振り返ります。垂直のクサリがあったり、浮石が多い不安定な岩場でしたが、みなさん難なく切り抜けることが出来ました。

間天のコル

間天のコルに到着。ここから見上げる天狗岩(天狗の頭)です。堂々として迫力があります。逆層スラブということがよくわかります。

ジャンダルムが視界に飛び込んできました

天狗岩から天狗のコルを抜けてしばらくすると、ジャンダルムが視界に飛び込んできました。ジャンダルムは、一般的には西穂側から登ります。このころになると雲が上がってきました。

ジャンダルムに登頂

西穂山荘を朝3時に出発してから8時間強。やっとの思いでジャンダルムに登頂です!皆、達成感満載の「ドヤ顔」で記念撮影です。この時は残念ながら雲の中に入っていしまい展望はありませんでしたが、念願のジャンダルムに立てた喜びはひとしおでした。

ロバの耳に向かいます

ジャンダルムを後にし、ロバの耳に向かいます。ここは鎖がしっかりしているのでロープは一旦納めました。後続の単独登山者がジャンダルムを登り始めたので、落石のリスクを回避するためにも早めに通過をしました。

ロバの耳からジャンダルムを振り返ります

ロバの耳からジャンダルムを振り返ります。奥穂側から見るとさらに迫力があります。

馬の背の登場

最後の難関、馬の背の登場です。ここは安全に万全を期すため、ロープを出しました。

馬の背

馬の背は両側がスッパリ切れ落ちたナイフリッジで、長野側を登っていきます。わりあいと岩はしっかりしているので、ロープを岩にまわしながフィックスロープを設置し、セルフビレイをとりながら慎重に登りました。

奥穂高岳に到着

馬の背を登り切れば、奥穂高岳に到着です。この日、いくつのピークを踏んできたでしょうか?!今日最後のピークである奥穂高岳の山頂で、無事ゴールを迎えることが出来ました。10時間の挑戦でしたが、大満足の縦走となりました。

7月27日 奥穂高山荘から上高地へ

最終日、下山の日です。天候は予想に反して好天となりました。ここからは、行く先々で売店があるので、ザックの水も最小限で済みます。徳沢から明神の間でパラパラと雨に降られましたが、濡れるほ度ではなく、3日間天候に恵まれた山行となりました。

■3日目コースタイム
穂高岳山荘6:30ー涸沢ヒュッテ8:20/8:40ー横尾本谷橋10:00ー横尾11:00ー徳沢12:00/12:30ー上高地14:00

穂高岳山荘で記念撮影

穂高岳山荘で記念撮影。今日は、涸沢から上高地まで下山です。しっかり食べてしっかり眠ったので、みなさん充実感でいっぱいです。

Sガレの雪渓

Sガレの雪渓を下る足も軽やかです。楽しみすぎて自ら転んでいるのではありませか?

上高地バスターミナルに到着

長かった縦走を終え、上高地バスターミナルに到着です。3日間、お疲れ様でした。でも素晴らしい山行を共に出来て本当によかったです。またご一緒しましょう!

※事務局より
ダンプリングでは少人数でのグループイベントもお引き受けいたします。気心の知れたお友達同士だけのグループ山行をダンプリングのガイディングでお楽しみください。ご希望の山域がございましたらお気軽にご相談ください。